株式会社りらく

株式会社りらく

日本バイアウト

ファンド活用の経緯

リラクゼーション業界No.1を実現する経営基盤の構築

  • 200店を超える規模にまで急成長中だったが、すべて人手によるオペレーションだったため、業務品質の担保が困難になっていた。
  • 必要最低限の情報しか収集できておらず、事業の実態把握が困難になりつつあった。
  • 事業拡大にともなう経営の複雑化に対処しきれなくなっていた。

投資に至った背景

業界最安値で高品質なサービスを提供し、安定的な売上成長が見込まれた

従来、リラクゼーション業界においては1時間6,000円が標準価格だったが、2000年代に入ると1時間2,980円のサービスが台頭。同事業に参入したりらくは、顧客とセラピストとのマッチングに特化した独自のビジネスモデルを構築。創業からわずか3年で200店を超える規模にまで成長していたが、依然として出店余地が豊富に存在していた。

ハイペースでの出店を前提とした店舗開発体制が確立していた

業界最安値水準でのサービス提供を前提としながら、清潔感のあるシンプルな店舗フォーマットを確立。全国に不動産仲介会社とのネットワークを持つことで出店候補地を確保するとともに、店舗物件の契約締結から2~3カ月後には新店をオープンできる業務フローを確立していた。

高い技術力を持つセラピストを、短期間で数多く輩出していた

業界未経験であっても、短期間で優れた技術を手にできる「独自のセラピスト育成プログラム」があった。30ものセラピスト育成センターを、全国の利便性のいいエリアに設け、即戦力を多数輩出していた。

経営支援の切り口

オーナー主導型経営から、組織的経営へ

ビジネスモデルの構築から運用までを、創業者が一手に担っていたが、ビジョンの構築や人事評価制度の導入、事業の実態を包括的に把握できる経営管理体制の構築、ファクトベースの議論が徹底された会議体の設計・運用を通じて、経営を高度化。経営陣を中心に週次の経営会議において徹底的な議論を重ね、意思決定し、モニタリングするPDCAサイクルが根付いた。

スケーラビリティに耐えうる事業基盤に

属人的なノウハウに依拠するオペレーションが常態化していたが、全国規模への拡大を見据えて事業基盤を強化。出店候補地を定量的に評価するモデルによって出店基準を明確化するとともに、スーパーバイザーをはじめとした店舗運営品質を担保するスタッフ体制を整備。個店レベルでの実態把握が進み、個別に適切な打ち手が打たれたことが業績の安定化につながった。

業界No.1の施術実績を価値に転換するITインフラを構築

日々、数万人にサービスを提供するなかで蓄積されるデータを、顧客への提供価値に転換することを目的に、基幹システムからアプリに至るまでの全社システムを構築。顧客とセラピスト双方の動きがリアルタイムで可視化されたことで、マーケティング施策の精度が高まり、サービスレベルにも磨きがかかった。